原田商会

「スポーツは、ライバルがいるから、面白い。」「あなたのスポーツは、面白いですか。」

初代ホンダNSX、70型トヨタスープラ2.5ツインターボなど数々の名車が登場し、「黙っていても車がバンバン売れる時代」と呼ばれた平成初期。三菱GTOもそんな黄金時代にふさわしい一台だ。
1989年に開催された第28回東京モーターショーにおいて「三菱・HSX」の名で参考出品された後、三菱GTOとして1990年10月にデビューした。

「直線番長」のあだ名を持つ三菱GTOだが、そもそもの由来はイタリア語の「Gran Turismo Omologato」、すなわちモータースポーツにおけるGTカテゴリとして公認された車という意味である。

三菱GTOの魅力はなんといってもマッチョスタイルと優れた走行安定性である。
アメリカへ輸出されることが予定されていたためか、ボディサイズは全長4555mm、全幅1840mmとスポーツカーとしては異例のスタイルになっており、その迫力は国産車の中でも圧倒的ということは言うまでもないだろう。

エンジンは国内上限の280psを発揮するV6DOHCインタークーラー付きツインターボモデルと、自然吸気モデルの2種類のエンジンが用意されていた。

三菱GTOは誰でも安全・快適に楽しめるよう、車の基本である走る・曲がる・止まるを徹底的にこだわった。
その末に開発された基本理念が、4輪全てを駆動させると同時に操舵・制御についても4輪を制御するという「オールホイールコントロール（AWC）」だ。
駆動方式はフルタイム4WDをはじめ、4WS、電子制御サスペンション（ECS）といった電子デバイスが積極的に搭載されている。

当時の最新技術を秘めたパワフルなボディ、それが黄金時代を生きた三菱GTOの強みではないだろうか。